
BeBe Winans / Thank You (Kenlou Horn Mix)
ホーンが鳴り響く瞬間、フロアに満ちるスピリチュアルな多幸感
ホーンが鳴り響く瞬間、スピリチュアルな多幸感がフロアを包む
Garage Houseに吹き込まれた、新たなスピリット
1998年、AtlanticからリリースされたBeBe Winans / Thank You (Kenlou Horn Mix)のレコメンド。
ゴスペルの名門一家、Winansファミリーの一員として知られるBeBe Winansが、ソロ名義で放ったこの1曲は、
当時のGarage Houseシーンに新たなスピリットを吹き込んだ傑作でしたね。
Kenlou名義で放たれた、声なき祈り
Remixを手がけたのは、Masters At WorkのLouie Vega & Kenny Dopeのご両人…
2人の別名義であるKenlouによるこのHorn Mixは、ヴォーカルを排しながらも、
まるで声そのものが聴こえてくるようなグルーヴを放っています。
Nuyorican Soulを想起させる、ドラマティックな導入
イントロは、乾いたパーカッションとベースラインが、ゆっくりと呼吸を合わせながら立ち上がる…そこに差し込むのは、Nuyorican Soulを思わせるドラマティックなホーン・セクション。
華やかでありながら、都会的で深い陰影を持つメロディ…まるで夜のNew Yorkの街角を切り取ったかのようサウンドですね。
フロア全体が共有する「Thank You」のスピリット
ホーンのフレーズが絡み合いながら高揚していく中盤のブレイクでは、まるでフロア全体が、「Thank You」のスピリットを共有するような、一体感が生まれています。
ヴォーカルを削ぎ落としたからこそ生まれた祈り
オリジナルのLPバージョンは、BeBe Winansのゴスペル仕込みの力強いヴォーカルが光るアーバン・ソウルだが、MAWはそれを、スピリチュアルなクラブ・アンセムへと再構築。
人間の声を削ぎ落としたコトで、サウンドの「祈り」がより際立つアレンジとなっていて、パーカッションの緻密な配置、ベースのうねり、そしてホーンの鳴り方——そのすべてが生命感に満ちていて、これはまさに、
声の代わりに「楽器が歌う」トラックといったサウンドになっています。
Masters At Work黄金期の文脈で聴く1枚
この時代、Masters At Workは、Nuyorican SoulプロジェクトやBarbara Tuckerなど、HouseとSoulの融合を極めた黄金期にあり、本作もその文脈の中で聴くと、実に興味深いですね。
1998年という転換点に生まれた象徴的トラック
1998年という年、Garage Classicの流れが、洗練されたスピリチュアルな方向へ進化していく過渡期に、このThank You (Kenlou Horn Mix)は、象徴的な存在といえるんじゃないでしょうか。
「感謝」という言葉を、ビートで翻訳する
リリックのメッセージである「Thank You」は、単なる感謝ではなく、「自分を支えるすべての力への賛歌」としての、「Thank You」というニュアンスですね。
そのスピリットを、Louie Vega & Kenny Dopeは、ビートとホーンで見事に翻訳しているようです。BeBe Winansのヴォーカルがなくとも、そこには確かな「魂 スピリッツ」が、しっかりと宿っていますね。
DJ目線で光る、セットの中での機能美
DJ的に見ても、ピーク前のセットでの橋渡しや、ソウルフルなボーカル曲の後に挟む、インスト・ブレイクとしても秀逸のMixです。
メインのThank You (MAW Mix)とセットでプレイすれば、その対比の美しさが、より際立つハズっ!。
クラブが祈りの場に変わる瞬間
針を落とせば、クラブが祈りの場に変わる——そんな力を秘めた12インチです。
1998リリース





















